HOME > 大判レンズの特長

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大判レンズはドイツ製のシュナイダー、ローデンシュトック。日本製でフジノン、コンゴー、ニッコール等があります。大判レンズはどれも前玉、シャッター、後玉の3つのブロック(締付けリングを入れると4つ)により構成されています。レンズを購入したら、使用カメラによって別売のレンズパネルを入手し取り付けます。取り付けは、シャッターと後玉の間にパネルをセットし、締付けリングで固定します。またシャッターの大きさは#0、#1、#3によって多少の違いはありますが、①シャッターレバー(シャッターを切るレバー)②絞りレバー(絞りを調節する)③シャッターダイアル(シャッター速度を調整)④セットレバー(シャッターが切れる様チャージする)⑤シンクロターミナル(ストロボ使用時に利用)⑥フォーカスレバー(ピントを確認するときのシャッター開け閉め用)の操作部位があります。

 

大判レンズ用のレンズパネル(レンズボード)はテクニカルカメラ用で大きく分けて①リンホフ規格用②ホースマン用③トヨ用の3種類。ビューカメラ用でも数種類あります。またパネルはシャッター装着の穴が開いていないもの(未加工パネル)が基本となっていましたが、現在ではシャッターの大きさによって、#0、#1、#3の3種類の穴開きパネルが販売されています。


トヨ規格パネル(左)リンホフ規格パネル(右上)、ホースマン規格パネル(右下)。シャッターの穴開け加工をされて販売されている場合が多い。ただしリンホフ規格パネルのみ、穴開けが中心より7ミリ下がった状態で加工されている。これはリンホフカメラに装着されると丁度中心になるようになっているからです。、他のリンホフ規格を採用したカメラに装着する場合、中心位置に注意してください。

シャッターの大きさはレンズの焦点距離やF値などレンズ設計によって、現行では#0、#1,#3の3種類がありますが、特殊なレンズを除いて、①35ミリ〜150ミリが#0シャッター。180ミリ〜240ミリが#1シャッター。240ミリ以上が#3シャッターと覚えていると良いでしょう。カメラによって、#3シャッターの装着不可のものもありますので充分注意してください。

大判レンズの焦点距離》よく大判レンズで150ミリは35ミリ判で何ミリなどとの質問をうけます。画面サイズとレンズの焦点距離を下記に比較表としてまとめてみました。参考にしてください。

《各フォーマットの標準レンズ》
大判レンズの標準レンズは何ミリでしょう?通常フィルムフォーマットの対角線の長さが標準レンズとされています。

アオリ撮影をする上でとても大事なのが大判レンズです。大判レンズの特徴はイメージサークルが大きく設計されています。イメージサークルとはレンズが持つ描写可能な大きさ(パワー)のことで35ミリレンズでも適用されます。35ミリカメラではアオリ使用を前提としませんので画面に対してぎりぎりの描写パワー(イメージサークル)しかありません。

「大判カメラマニュアル」(著:木戸嘉一)より抜粋

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